バイオディーゼル燃料の精製
油藤商事株式会社では、2003年(平成15年4月)に自社敷地内に精製プラントを建設し、回収した廃食油からバイオディーゼル燃料を精製しています。
1回の反応精製に使用する廃食油は100リットルですが、4台反応機があります。また減圧蒸留機は2台あり、一連の作業に3日を要しますが、毎日工程を処理することができ、設備増強で日量800~1200リットルの精製能力があります。
バイオディーゼル燃料は使用済み天ぷら油(廃食油)を主な原料使用してるため様々な油脂が混入しています。廃食油の性状にもよりますが、おおよそ100Lの廃食油から95Lのバイオディーゼル燃料が精製できます。きれいな廃食油からですと、ほぼ同量のバイオディーゼルが精製できます。
弊社では、2016年より減圧蒸留方式による乾式精製である高純度バイオディーゼル燃料製造装置「VD200」を導入し、既存の方法で精製したバイオディーゼル燃料を圧力と温度を自動制御した燃料成分のみを高純度(JIS規格対応)で精製しています。この減圧蒸留方式の精製機の導入により、高度化してくるディーゼルエンジンにも対応できるように日々精製のクオリティの向上につとめています。
精製途中で副産物であるグリセリンは、低カロリー補助燃料として100%サーマルリサイクル(ボイラーの補助燃料)されています。また洗浄廃水は、弊社が共同開発した凝集剤「バイオフロックAK」で、不純物を吸着し、下水道基準に適合できる排水として、放流しております。
出来上がったバイオディーゼル燃料は、B100として出荷しているほか、軽油に5%混合したバイオディーゼル混合軽油(B5)としてガソリンスタンド店頭で販売するほか、タンクローリーでパイロット給油ほか全国各地へ出荷しています。